来年度から保育関係の制度が大きく変わることをご存じでしょうか。

「子ども・子育て支援新制度」といいますが、そのことでさいたま市が説明会を開催。

浦和会場の申し込みが早々に締め切られたので、
10月12日の与野会場(与野本町コミュニティーセンター)に申し込んで参加してきました。

制度の概要が1時間にわたって説明されてから質疑の時間がありましたので、
私も手を挙げて、何点か質問と要望を出しました。
「→」が市の回答の要点、その後の()は私の心のつぶやきです。

①小規模保育事業はA・B・Cと3タイプある(このこと自体説明もされなかったのも気になった)。特にC型は保育資格者がいなくてもいいというのは問題に感じる。安全対策をどのように考えているか。
→今のところC型に手を挙げた事業所はない。認可外保育所に対して行っている立ち入り調査を継続してやっていく、保育者の質の向上のため研修を受けられるよう制度を整えるとのこと。(それで大丈夫なのかは大いに不安なところです)

②来年度以後、年度途中で制度を利用する場合、保育の支給認定を受けるための申請から認定までの期間はどれくらいか。
→30日以内とのこと。(介護保険では認定が遅れることも多いのでしっかりやってください)

③保育料がどうなるかは国が基準額を示していないのでまだ何ともいえない、と説明されたが、消費税増税分で制度をつくるのだから、保育料を下げなければ保護者にとっては負担ばかり大きくなる。保育料が上がらないようにしてほしいし、むしろ下げる方向で検討してほしい。
→制度の充実に使われるのでご理解をとのこと。(まったく理解できませんが!)

④私は緑区から参加したが、これだけ大きく制度が変わるのだから、せめて全行政区(10区)で説明会を開催してほしい。
→会場の都合や、初めてのことでどれくらい来るかわからなかったので今回は4カ所だった。(事前申し込み制をとっていた時点でかなりの参加を見込んでいたと思われるのですが!)

また他に質問された方がいたので紹介します。
①認可外保育所等への保護者負担軽減制度はどうなるか
→継続利用も新規利用も引きつづき受けられるようにする。

②保育の必要量「標準時間」と「短時間」の認定は保育指数にどう影響するのか
→保育の必要量の認定と保育指数は別。保育指数は事業所に書いてもらう勤務(稼働)証明書に記載された労働時間が影響する。

さいたま市の保育指数の点数表はさいたま子育てWEBの以下のページの下部
「平成27年度保育施設利用調整基準表 」をご覧ください。

※上記の質問および回答の文責は私、松村としおにあります。


市の職員の方は「制度が少し複雑」と言っていましたが、本当に分かりにくいです。
市職員の方の説明が悪い、ということではなく、制度設計がおかしいからどうしようもないのです。

全体が終了した後も、多くの方が職員に直接質問をしていました。
100人を超える人がいる所で手をあげて質問をするというのは勇気がいるし、そもそも時間も少なかったです。
やはり、人数が少なかったとしても、全行政区で説明会をするべきです。
ちょうどさいたま市議選の直前に新制度がスタートするわけですが、来年はいろいろな混乱がおきるのではと心配しています。

この新しい制度をつくるのに、制度設計や電算システムの構築、各種申請書類のつくりかえなど、さまざまな実務が発生し、システム移行に巨額の税金が投入されています。
ちなみに今年(2014年)度予算では電算システムの移行の費用だけで約1.9億円が使われています。
その分、認可保育所を1~2カ所は増やせる額ですから、無駄だなぁ、と思わずにはいられません。

子どもが健やかに成長できる条件をどうつくるかは確かに難しい問題です。
保育制度だけでなく、労働環境の問題や、男性の意識も関係してくるからです。 

しかし、子育て世代に多大な経済負担を負わせ、子どもの保育の質を引き下げるような制度を許すわけにはいきません。 

日本共産党は新制度に反対してきたのですが、いずれにせよ新しい制度が始まる以上は、利用する子ども、親が不利益を受けることのないよう、改善を求めていきたいと思います。


なお、日本共産党のこの制度に対する基本的な考え方については以下のリンクをお読みください。

主張/「子育て新制度」/中身もすすめ方もひどすぎる


なお、市や内閣府のホームページには公式の説明がされていますが、うのみにしてはいけません。消費税増税を前提にしていることや、保育内容を充実しようとすれば保護者負担が増える仕組み(介護保険制度もそうなのですが)など、たくさんの問題点があります。
例えばということで参考にいくつかあげておきます。

(たまたま目についたもののリンクを貼っただけです)

全国保育団体連絡会/新制度学習・宣伝リーフ

一切報道されない「子ども・子育て新システム」の重大な問題点とは - NAVER まとめ

〈参考〉
さいたま市/子ども・子育て支援新制度について


↓親子が多く集う井沼方公園でうったえさせていただきました(10月11日)
 s-P1020043