私は決算委員として10月の決算委員会のなかで、
文化・スポーツ行政について質問を行いました。

昨年(2016年)度は国際芸術祭(さいたまトリエンナーレ)、国際自転車競技大会(クリテリウムさいたま)、さいたま国際女子マラソンの三つの「ビッグイベント」(市長)が開かれました。

私は、これらのイベントに市民の税金がどれだけ使われたか、
専門職員の配置で人件費はいくらだったか質問。
三つのイベントに
約11億2600万円の補助金+人件費約2億8500万円=約14億1100万円
が使われたことを明らかにしました。

また、経済波及効果を市長は強調します。これについても聞きました。
三つのイベント合計で約86億4000万円ですが、
市内に限ると約30億5400万円にすぎないことが明らかになりました。

イベント会場周辺の住民の方からは
「大きな経済効果があるというが、客も増えないし効果を感じない」
などの声が聞かれていました。

これまで市長が宣伝してきた経済波及効果は「全国」の影響額であって、
市内の影響に限れば3分の1程度の数字しか出てこなかったわけで、
市民の実感が裏付けられた格好です。

また私が2月の予算委員会で
「交通規制などの影響からマイナスの経済効果もあるのではないか」
と指摘しましたが、否定することができませんでした。

こうしたいい加減な数字をふりかざして「ビッグイベント」に多額の税金を投入することを正当化する市長の姿勢には問題があると考えます。

松村 経済波及効果の数字でイベントに多額の税金を使うことは正当化できない。
市  経済効果が全てではない。イベントは文化・スポーツ振興のため。身近に行える環境づくりが必要と考えている。
松村 ならば「国際」イベントにして多額の税金をかける必要はない。むしろ市民の文化・スポーツ活動を直接支援する方向で使い方を見直すべき。

日本共産党としては市民マラソンや市民文化・芸術祭といった市民イベントへの支援を否定しているのではありません。

「イベント会社が主催して市が後援する」のは大いに賛同しますが、
「多額の税金を注ぎこむ市主催の国際イベント」という形態で
14億円もの税金が投入されたことを私たちは問題視しています。

日本共産党市議団は、
文化・スポーツ活動をする施設が足りない、市民活動への支援が弱いもとで、
施設整備や市民活動支援にこそ税金を使うべきと考えています。


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