先日の文教委員会で、
「ゆきとどいた教育をすすめるための30人学級実現を求める請願」
の採択が行われました。

当面、小学3年生と中学3年生で35人以下学級を求める、
というのが請願の主旨です。

採択の結果、日本共産党と無所属議員の賛成少数で残念ながら
「不採択」となりました。

市教育委員会への「参考意見聴取」のなかでも、
全国20政令市のうち14政令市で小学3年生以上で少人数学級を実施している
全国20政令市のうち9政令市で中学3年生で少人数学級を実施している
ことが明らかになりました。

ちなみにさいたま市は小学1、2年生でしかやっていません。
これは国と県の制度の範囲で、さいたま市としては何もしていません。

さいたま市は財政状況も良好で、昨年度は49億円の黒字に加えて
基金(貯金)を40億円増やして690億円もためこんでいます。
小3と中3で35人以下学級をやるのに7億円必要ですが、
十分できるだけの財政力がさいたま市にはあります。

他の政令市の多くがやっている状況を見ても、
市長・教育長のトップの決断にかかっているのが実態です。

少人数学級に踏み出そうとせず、教員の数を減らそうとすらしている安倍政権がそもそも問題なのですが、だとしても、さいたま市としてやるべし!と日本共産党さいたま市議団は考えています。

粘り強く、実現までがんばります!

以下は討論の大要です。
よろしかったらお読みください。

 日本共産党市議団の松村としおです。
 請願第43号「ゆき届いた教育をすすめるための30人学級実現を求める請願」について採択を求める立場から討論をします。

 請願者は、「学校で一人ひとりが大切にされ、豊かな生活を創造することで、人間らしく成長してほしいと心から願っています。その願いをもとに、ゆきとどいた教育を進めるために、30人学級の実現を求め」るとしています。

 これまで、市教育委員会も、少人数学級について、「児童一人ひとりに目が行き届き、個に応じた適切な指導を行う上で効果的」であることを認めてきました。少人数学級の意義については共通理解になっているものと思います。

 請願者は、当面小学3年生と中学3年生での35人学級実現を求めています。小学3年生は割り算やローマ字など新たな難しい内容が加わるとともに、ギャングエイジともいわれるような自我がより強くなる時期にもあたります。「心身の発達に個人差が大きい」(市教委答弁)という点では1,2年生にも劣らず丁寧に寄り添うことが求められる学年です。
 
 ところが、場合によっては学級人数が3年生になって急に増えてしまう学校も出るなど、教員にとっても子どもにとっても負担が大きくなるのは問題です。


 また中学3年生は思春期真っただ中で卒業後の進路選択も迫られる、人生においてたいへん大きな意味を持つ時期の一つです。進路指導でも「個に応じた適切な指導」(市教委答弁)が重要な時期でもあります。請願者が求めている、まず小3と中3でというのは子どもの成長発達の観点からもたいへん切実な願いです。

 教育委員会は国でやるべきという見解に固執していますが、財政力充分のさいたま市で出来ない条件はありません。今年は1万4915人の請願署名が提出されましたが、毎年多くの署名が出されていることからもわかるように、市民の理解は十分得られるものです。
 すでに20ある政令市のうち小学3年生で14、中学3年生で9市がやっているのですから、もはやトップの決断にかかっているのは明らかです。
 
 市長および教育長の決断をうながすためにも本請願の採択をよびかけ、討論とします。

1712 議案外質問①