さいたま市議会6月定例会が28日に閉会しました。
選挙後、初めての本格的な議会。
私も団幹事長、議会運営委員理事と初めての役職もあり、緊張して過ごしました。

最終日の本日、本会議で議案・請願に対する討論を行いました。
8割の条例には賛成していますが、市民のくらしやムダづかいを厳しくチェックする立場でダメなものはダメと反対しました。
ちなみに賛成した議案の方が多いのですが、時間の制約や討論の基本ルールにより「反対」が中心になっています。
1906 討論①

討論を以下に掲載します。
日本共産党の政策や考え方について参考にしていただければ幸いです。


日本共産党さいたま市議団の松村としおです。

会派を代表し、議案第80号、84号、86号、89号、98号、109号、110号に反対、請願第29号、30号、31号は委員長報告に反対し採択を求める討論を行います。

議案第84号「さいたま市入学準備金・奨学金貸し付け条例の一部改正」についてですが、本条例改正案は、現行の入学準備金・奨学金貸し付け制度において、新たに返還免除制度を導入するものです。
返還免除制度の導入は本来なら歓迎できるものですが、対象者の要件を「本市の住民税が課税されかつ完納している者」とし、非課税者や低所得者が対象外になっているのは問題です。
奨学金を利用して大学を卒業、就職できても、なかには病気などで働けなくなって収入が得られなければ住民税非課税や低所得となるケースもありえます。議案質疑では、「そういう方には返還猶予、分納など個々に応じて対応している」との答弁がありましたが、それは当たり前のことです。格差と貧困の是正という視点がなく、税納付を基準とする本市のやり方は奨学金という制度を理解していないものです。返還免除制度を創設するのであれば、経済的負担の軽減を目的とし、返済に苦しんでいる市民こそ対象にすべきです。よって本議案に反対します。

議案第89号さいたま新都心バスターミナル条例の制定、および議案第80号一般会計補正予算(第3号)は暫定整備されたバスターミナルにおいて先行的に供用するバス駐車場の維持管理費用が計上されており関連しているので一括して述べます。
さいたま新都心バスターミナルの暫定整備に、土地取得57億5千万円、今後の整備に54千万円、計約63億円が費やされます。
しかしこれは暫定整備の範囲で、本格整備の費用については2020年に建てる計画でようやく示されることになっています。今後の市民負担の見通しがないまま事業を進めることは認められません。暫定・本格などと称して次々と予算をつけるやり方も本市の財政のあり方として問題です。
また需要について2020年のオリンピック以後については不明確で、本格整備と称したさらなる整備の必要性についても疑問です。さらにバス会社に求める負担は使用料だけ。市民に対してはなにかと受益者負担、持続可能性と色々な名目で負担を求める一方で、バス会社には本格整備や長期的に見れば改修などの費用を要するにも関わらず、これ以上の負担は求めない考えが示されました。これではバス会社のターミナル使用料の設定についても適切であるとは認められません。バス会社にも、整備に関わる費用の一部についても負担を求めるべきです。
補正予算には学校のトイレ改修工事、市立高校の体育館へのエアコン設置に向けての予算等市民要求を反映した予算も含まれていますが、バス対策事業についてのみ認められないことから反対します。
なお、補正予算に含まれるスクールロイヤーは必要なものと考えますが、子どもの利益を最優先にし、日弁連の子どもの権利委員会など子どもの人権問題に詳しい弁護士の配置を強く求めます。スクールロイヤーは、学校側の代理人となって対外的な活動を行うものではなく、対立を予防する視点の関与であること、真に子どもの最善の利益の立場から適切な指導・助言を行うこと、問題解決の場では、中立の立場に立つことを求めます。

議案第86号「家庭的保育事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部改正」、議案第109号「特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例の一部改正」、議案第110号「保育所条例及び特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業に関する利用者負担額を定める条例の一部改正」は関連しているので一括して述べます。
これらの議案は、国のいわゆる「幼保無償化」にともなう条例改正ですが、多くの問題があります。
特定地域型保育事業として02歳までを保育する施設は、運動会など集団保育体験の機会の設定や、職員の病気・休暇時等の代替保育卒園後の受け皿など認可保育所・幼稚園・認定こども園といった特定教育・保育施設と連携することになっています。
しかし本市は、認可保育所の不承諾者が毎年大勢おり、認可保育所に余裕はなく、連携が進まないまま猶予期間の5年が過ぎました。本議案に猶予期間の延長が盛り込まれていますが、連携先のウィングを少しばかり広げても、そもそも認可保育所が不足したままでは解決につながりません。
また新たに企業主導型保育事業を連携先とすることも問題です。設立は「届け出」のみで、自治体の「許可」は必要ありません。児童育成協会が2017年に行った立ち入り検査の結果、432園のうち303園で問題が見つかりました。保育士が必要数に満たない、アレルギー対応マニュアルが未整備など、重大な指摘をされた園もあるなど保育の質で多くの問題が出ています。
認可施設である特定地域型保育事業の連携先として、認可外保育事業である企業主導型保育事業まで含めることは、国が自ら示した認可基準をなげ捨てたも同然です。このような施設への公費投入は認められません。
認可保育所だから、保育の質が担保されていると信頼して入所を希望している保護者の願いを裏切り、保育の質を低下させる規制緩和を持ち込む本議案は認められません。
なお地域連携コーディネーターとして人材派遣会社から「折衝・交渉能力」の高い方を派遣してもらって連携を促進しようとしていますが、連携が進まないのは交渉力の問題ではなく、そもそも従来型の認可保育所等の施設を市が必要なだけ増やしてこなかったことに原因があります。党市議団はこれまでも繰り返し、待機児童を解消するためには、小規模保育施設や規制緩和ではなく、60人定員以上の認可保育所を増やすべきと主張してきましたが、あらためてこのことを強く求めます。
食事の提供に要する費用の見直しも問題です。3~5歳の保育料は「無償」になりますが、低所得世帯や第3子以降以外は、今まで保育料に含まれていた副食費を保護者から実費徴収することになります。国の示す負担額は、主食費3000円・副食費4500円ですが、そもそも保育は、国が認可保育所などに委託している事業であり、給食提供は保育の一環です。副食費を保護者から実費徴収すべきではありません。東京都板橋区などは、副食費を自治体負担することを決めました。さいたま市でも、副食費を保護者に負担させないように手立てをとるべきと考えます。
さらに、副食費の実費負担が4,900円を超える場合、今よりも負担が増える世帯が生じることが明らかになりました。このような世帯には、市独自の補助を実施すべきです。市は、「認可保育所に対して、国の示す4,500円に準ずるように話していく」としていますが、給食費にみあう給食が提供されているかのチェック体制はありません。給食の質の低下を招くことがないよう、市のチェック体制等を構築することを求めます。
 
議案第98号「新見沼大橋有料道路料金の一部変更について」は大型車の通行料金を値上げする議案です。周辺住民は新見沼大橋有料道路をう回する大型車に危険な思いをしています。10円の値上げでさらにこの状況がひどくなる、とは申しませんが、解消に資するものではないのも明らかです。こうしたう回車の問題や、旧道の国道463号線の渋滞を緩和するためにも値上げではなく、早期の無料化こそやるべきであり値上げに反対します。

請願第29号「低所得者世帯にエアコン購入費の助成等を求める請願について」述べます。本請願は、世界的な規模で起こっている気候変動の中にあって、我が国の夏場の猛暑から市民の命を守るために、熱中症対策としてエアコン購入費の助成を求めるものです。
すでに昨年の猛暑を受けて、2018年12月議会において同趣旨の請願が出されました。その質疑を通して、我が党委員の要望に対していくつかの点で市の前向きな答弁が確認されましたが、実行されていないことが本請願質疑で明らかになりました。
第1に、生活保護世帯への「夏季加算」について国に要望していると言いながら「回答を得る性格の要望ではない」として、国への要望に消極的であり、実現への意欲が欠如していること。
第2に、生活保護世帯のエアコン所有状況についても、把握するかどうかの検討を行うとしながら、検討された様子が全くないこと。
第3に、本請願は、低所得世帯に対して、東京荒川区のようにエアコン購入費の補助を行って欲しいとの要望に、返済しなければならない社協の「緊急生活資金」制度の利用を促すなど、請願者の願いを逆なでするような姿勢を示したことは認められません。
本請願は、いわゆる熱中症弱者と言われる方々の命に直結する問題であって、議会として本請願を不採択とするようなことが有ってはならないと強く主張し本請願の採択を求めます。

請願30号「特別養護老人ホームの増設を求める請願」
は、さいたま市介護保険事業計画第7期の300床増では、現在の待機者と今後増大が予想される待機者をゼロにすることはできないとして、前期と同数の1200床を急いで整備し、国に対して必要な国庫補助を求めてくださいというものです。
今年3月時点の待機者数は1003人と、2年前の1132人から僅か79人しか減っていません。にも関わらず、市の計画では今後、待機者が増える可能性について深く検討されている様子がありません。第8期では570床を開設して2023年には待機者ゼロにするとしていますが、第7期計画の300床は6期計画の4分の1であり、計画を縮小したことは疑問です。
さらに要介護1・2の方たちは、元々は特養ホームへの入所資格があった方たちです。法改正に伴う参議院での付帯決議による「特例入所」を進めるべきです。
国に対しても必要な国庫補助を求め、「待機者解消50万人増設」の実現を求めるべきです。よって、本請願の願意は妥当であり直ちに採択すべきことを主張します。

請願31号「小中学校の体育館および小学校の特別教室のエアコンを早急に設置してください」について述べます。昨年は全国で連日35度を超える酷暑となり、教室、体育館にエアコンのない学校では熱中症で体調を崩す子どもが続出しました。本市の学校においても昨年は校内で、35件の熱中症の発症があったとのことです。また体育館についてもエアコンがないために1学期の終業式や2学期の始業式に影響が出ています。体育館は災害時、地域住民の避難所にもなっていることから、ことさらエアコン設置が急がれます。よって請願者の願意は妥当であり、ただちに採択すべきであることを主張し、討論とします。