子育てだ、立候補だ、とあっという間に過ぎてしまった、というのが実感です。
ともに暮らしてきてくれた家族に感謝します。
そんな11月に「選択的夫婦別姓7割が賛成」というニュースが流れました。
選択的夫婦別姓「理解」70% 早大と市民団体がネット調査 | 2020/11/18 - 共同通信 https://this.kiji.is/701764239767848033?c=39546741839462401
調査結果や選択的夫婦別姓に関する論点など詳しくはこちらをご覧ください。
選択的夫婦別姓・全国陳情アクション
https://chinjyo-action.com/
いまは婚姻届けを提出すると、必ずどちらかの姓に統一しなければなりません。
このことを指して、「強制的夫婦同姓制度」と呼ぶ方もいます。
そして、現状では96%は女性が姓を変えています。
「女性が姓を変えるのが当たり前」という考え方がまだまだ根強く残っているのは明らかです。
結婚しようというふたりが、どちらも姓を変えたくない、という選択肢がありません。
婚姻届けを出さない(いわゆる事実婚)なら変えずにはすみますが、デメリットもあります。
どちらが姓を変えても、変えた側が社会生活上不利益をすべて被るかたちになっているのが不平等と感じます。
そこで、「姓が同じでもいいし、違ってもいい」、選べるようにしよう、というのが「選択的夫婦別姓制度」です。
これは、結婚で改姓した私自身の経験からも感じている問題です。
私は、名前は戸籍上はつれあいの姓です(「松村」は旧姓=通称姓)。
私の方が姓を変えたのは、つれあいの父の要望を受けてのものでした。
私自身は「松村」に執着するところがさほどなかったので、受け入れました。
婚姻届けを出してから、通帳や運転免許証など、色々なものを書き変えましたが、その手間暇たるや大変なものでした。
病院などで自分が呼ばれても気づかないこともしばしばありました。
(さすがにいまは慣れましたが。)
市議会議員に2回立候補していますが、いちいち「松村」で届いている郵便物を立候補にあたって提出するよう求められたのには傷つきました。
住民票を出すのはまだわかります。
ペンネームでもないのに、なぜ社会的に通用していることを証明しなければ旧姓すらも使えないのかと理不尽さを感じました。
こんな調子で、いくつかの経験のなかで、
名前って人格と深く結びついているんだな、
旧姓を通称として使ったとしても心が傷つく場面があるんだな、
という実感を持っています。
婚姻届けの提出にともなって生じる人格の否定や不利益をともなう現行制度を改善するためには、選択的夫婦別姓制度が絶対に必要、というのが私の結論です。
(起案したのは私です)
さいたま市議会は全会派一致が意見書・決議を上げる際の原則で、一致しない会派があったためボツになりましたが。
ところで、両親で姓が違うと混乱するのでは、という疑問があるかもしれません。
私も、子どもから
「友だちに『父親と姓が違うのはなぜ』、と聞かれた」と言われたことがあります。
その時は、「お父さんの実家も松村でしょ」と答えたら納得しました。
夫婦で実家との関係はそれぞれだと思いますが、私の実家は越谷市で近いし関係も良好(たぶん)なこともあってか、一言で納得してくれました。
夫婦同姓でこそ夫婦の絆・家族の絆が強まる、という言説もまだあるようです。
しかし、現行制度でも離婚する方はいます。
残念ながらDVをする人もいます。
夫婦が「同姓か別姓か」とということと、「家族の崩壊」とは関係ありません。
誰もが自分らしく生きられる、個人の尊厳が大切にされる社会に向けて、選択的夫婦別姓制度の実現を強く願い、法改正を求めます。